第1節 更生計画の条項(第167条―第183条)/会社更生法


(平成十四年十二月十三日法律第154号)

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最終改正:平成一五年八月一日法律第138号

(最終改正までの未施行法令)
平成十五年八月一日法律第134号(未施行)
 

  会社更生法(昭和二十七年法律第172号)の全部を改正する。


    第1節 更生計画の条項

(更生計画において定める事項)
第167条  更生計画においては、次に掲げる事項に関する条項を定めなければならない。
 全部又は一部の更生債権者等又は株主等の権利の変更
 更生会社の取締役、執行役及び監査役
 共益債権の弁済
 債務の弁済資金の調達方法
 更生計画において予想された額を超える収益金の使途
 次のイ及びロに掲げる金銭の額又は見込額及びこれらの使途
 第51条第1項本文に規定する手続又は処分における配当等に充てるべき金銭の額又は見込額
 第108条第1項の規定により裁判所に納付された金銭の額(第112条第2項の場合にあっては、同項の規定により裁判所に納付された金銭の額及び第111条第1項の決定において定める金額の合計額)
 知れている開始後債権があるときは、その内容
 第72条第4項前段に定めるもののほか、更生計画においては、第45条第1項各号及び商法第245条第1項各号に掲げる行為、定款の変更、株式会社の設立その他更生のために必要な事項に関する条項を定めることができる。

(更生計画による権利の変更)
第168条  次に掲げる種類の権利を有する者についての更生計画の内容は、同一の種類の権利を有する者の間では、それぞれ平等でなければならない。ただし、不利益を受ける者の同意がある場合又は少額の更生債権等若しくは第136条第2項第1号から第3号までに掲げる請求権について別段の定めをしても衡平を害しない場合その他同一の種類の権利を有する者の間に差を設けても衡平を害しない場合は、この限りでない。
 更生担保権
 一般の先取特権その他一般の優先権がある更生債権
 前号に掲げるもの以外の更生債権
 残余財産の分配に関し優先的内容を有する種類の株式
 前号に掲げるもの以外の株式
 前項第2号の更生債権について、優先権が一定の期間内の債権額につき存在する場合には、その期間は、更生手続開始の時からさかのぼって計算する。
 更生計画においては、異なる種類の権利を有する者の間においては、第1項各号に掲げる種類の権利の順位を考慮して、更生計画の内容に公正かつ衡平な差を設けなければならない。この場合における権利の順位は、当該各号の順位による。
 前項の規定は、租税等の請求権及び第142条第2号に規定する更生手続開始前の罰金等の請求権については、適用しない。
 更生計画によって債務が負担され、又は債務の期限が猶予されるときは、その債務の期限は、次に掲げる期間を超えてはならない。
 担保物(その耐用期間が判定できるものに限る。)がある場合は、当該耐用期間又は十五年(更生計画の内容が更生債権者等に特に有利なものになる場合その他の特別の事情がある場合は、二十年)のいずれか短い期間
 前号に規定する場合以外の場合は、十五年(更生計画の内容が更生債権者等に特に有利なものになる場合その他の特別の事情がある場合は、二十年)
 前項の規定は、更生計画の定めにより社債を発行する場合については、適用しない。
 第142条第2号に規定する更生手続開始前の罰金等の請求権については、更生計画において減免の定めその他権利に影響を及ぼす定めをすることができない。

(租税等の請求権の取扱い)
第169条  更生計画において、租税等の請求権につき、その権利に影響を及ぼす定めをするには、徴収の権限を有する者の同意を得なければならない。ただし、当該請求権について三年以下の期間の納税の猶予若しくは滞納処分による財産の換価の猶予の定めをする場合又は次に掲げるものに係る請求権についてその権利に影響を及ぼす定めをする場合には、徴収の権限を有する者の意見を聴けば足りる。
 更生手続開始の決定の日から一年を経過する日(その日までに更生計画認可の決定があるときは、その決定の日)までの間に生ずる延滞税、利子税又は延滞金
 納税の猶予又は滞納処分による財産の換価の猶予の定めをする場合におけるその猶予期間に係る延滞税又は延滞金
 徴収の権限を有する者は、前項本文の同意をすることができる。

(更生債権者等の権利の変更)
第170条  全部又は一部の更生債権者等又は株主等の権利の変更に関する条項においては、届出をした更生債権者等及び株主等の権利のうち変更されるべき権利を明示し、かつ、変更後の権利の内容を定めなければならない。ただし、第172条に規定する更生債権等については、この限りでない。
 届出をした更生債権者等又は株主等の権利で、更生計画によってその権利に影響を受けないものがあるときは、その権利を明示しなければならない。

(債務の負担及び担保の提供)
第171条  更生会社以外の者が更生会社の事業の更生のために債務を負担し、又は担保を提供するときは、更生計画において、その者を明示し、かつ、その債務又は担保権の内容を定めなければならない。更生会社の財産から担保を提供するときも、同様とする。
 更生計画において、前項の規定による定めをするには、債務を負担し、又は担保を提供する者の同意を得なければならない。

(未確定の更生債権等の取扱い)
第172条  第151条第1項本文に規定する異議等のある更生債権等で、その確定手続が終了していないものがあるときは、更生計画において、その権利確定の可能性を考慮し、これに対する適確な措置を定めなければならない。

(更生会社の取締役等)
第173条  更生会社の取締役、執行役及び監査役に関する条項においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 取締役及び監査役(委員会等設置会社にあっては、執行役)の氏名及び任期
 代表取締役(委員会等設置会社にあっては、商法特例法第21条の8第4項に規定する委員会を組織する取締役及び代表執行役)の氏名及び任期
 前号の場合において、数人の代表取締役(委員会等設置会社にあっては、数人の代表執行役)に共同して更生会社を代表させるときは、その旨
 前項第1号又は第2号の場合においては、氏名に代えて、選任又は選定の方法を定めることができる。
 第1項第1号及び第2号の任期は、一年を超えることができない。

(株式の消却、併合又は分割等)
第174条  次に掲げる行為に関する条項においては、更生手続が行われていない場合に当該行為を行うとすれば株主総会又は取締役会の決議が必要となる事項を定めなければならない。
 株式の消却、併合又は分割
 商法第245条第1項各号に掲げる行為
 定款の変更
 資本の減少
 会社の継続又は有限会社への組織変更

(新株の発行)
第175条  新株の発行に関する条項においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 商法第280条ノ二第1項第1号から第4号までに掲げる事項
 第205条第1項の規定により、更生計画の定めに従い、更生債権者等又は株主等の権利の全部又は一部が消滅した場合において、これらの者が新株の発行価額の全部又は一部の払込みをしたものとみなすときは、その旨
 更生債権者等又は株主等に対して新株についての引受権(株式会社に対して行使することにより当該株式会社が発行する株式又はこれに類するものの割当てを受けたこととなる権利をいう。以下同じ。)を与えるときは、その旨

(新株予約権の発行)
第176条  新株予約権の発行に関する条項においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 商法第280条ノ二十第2項第1号から第11号までに掲げる事項
 第205条第1項の規定により、更生計画の定めに従い、更生債権者等又は株主等の権利の全部又は一部が消滅した場合において、これらの者が新株予約権の発行価額の全部又は一部の払込みをしたものとみなすときは、その旨
 更生債権者等又は株主等に対して新株予約権についての引受権を与えるときは、その旨

(社債の発行)
第177条  社債(新株予約権付社債を除く。以下この項において同じ。)の発行に関する条項においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 商法第301条第2項第1号から第10号まで及び第15号に掲げる事項
 担保付社債であるときは、その担保権の内容及び担保附社債信託法第2条第1項に規定する信託契約の受託会社の商号
 第205条第1項の規定により、更生計画の定めに従い、更生債権者等又は株主等の権利の全部又は一部が消滅した場合において、これらの者が社債の発行価額の全部又は一部の払込みをしたものとみなすときは、その旨
 更生債権者等又は株主等に対して社債についての引受権を与えるときは、その旨
 新株予約権付社債の発行に関する条項においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 商法第341条ノ三第1項第1号から第8号までに掲げる事項
 前項第2号に掲げる事項
 第205条第1項の規定により、更生計画の定めに従い、更生債権者等又は株主等の権利の全部又は一部が消滅した場合において、これらの者が社債の発行価額又は新株予約権の発行価額の全部又は一部の払込みをしたものとみなすときは、その旨
 更生債権者等又は株主等に対して新株予約権付社債についての引受権を与えるときは、その旨

(株式交換)
第178条  株式交換に関する条項においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 株式交換契約書に記載すべき事項(商法第353条第2項第5号に掲げる事項については、更生会社の株主総会の期日を除く。)
 株式交換契約の相手方である株式会社の商号
 更生会社が完全子会社となる場合において完全親会社となる株式会社が更生債権者等に対して新たに払込みをさせないで株式交換に際して発行する新株を割り当てるとき(当該新株に代えて当該株式会社の有する自己の株式を割り当てるときを含む。)は、その割当てに関する事項
 完全子会社となる株式会社の株主等に対して商法第353条第2項第4号に規定する金額の支払に代えて新株予約権又は社債を割り当てることを定めたときは、その規定
 商法第361条の別段の定めをしたときは、その規定
 更生会社が完全親会社となる場合において、当該更生会社が完全子会社となる株式会社の発行した新株予約権に係る義務を承継するときは、有償で新株予約権を消却することができる。

(株式移転)
第179条  株式移転に関する条項においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 商法第365条第1項各号に掲げる事項
 設立する完全親会社が更生債権者等に対して新たに払込みをさせないで株式移転に際して発行する株式を割り当てるときは、その割当てに関する事項
 完全子会社となる株式会社の株主等に対して商法第365条第1項第4号に規定する金額の支払に代えて新株予約権又は社債を割り当てることを定めたときは、その規定
 設立する完全親会社が商法特例法第1条の2第1項に規定する大会社又は同条第3項第2号に規定するみなし大会社であるときは、その会計監査人の氏名又は名称
 前条第2項の規定は、設立する完全親会社が完全子会社となる株式会社の発行した新株予約権に係る義務を承継する場合について準用する。

(会社の分割)
第180条  会社の分割に関する条項(新設分割に関するものに限る。)においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 分割計画書に記載すべき事項
 分割により設立する株式会社が更生債権者等に対して新たに払込みをさせないで新設分割に際して発行する株式を割り当てるときは、その割当てに関する事項
 新設分割をする株式会社又はその株主等に対して商法第374条第2項第4号に規定する金額の支払に代えて新株予約権又は社債を割り当てることを定めたときは、その規定
 会社の分割に関する条項(吸収分割に関するものに限る。)においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 分割契約書に記載すべき事項(商法第374条ノ十七第2項第8号に掲げる事項については、更生会社の株主総会の期日を除く。)
 分割契約の相手方である株式会社の商号
 更生会社が分割をする株式会社となる場合において、吸収分割により営業を承継する株式会社が更生債権者等に対して新たに払込みをさせないで吸収分割に際して発行する新株を割り当てるとき(当該新株に代えて当該株式会社が有する自己の株式を割り当てるときを含む。)は、その割当てに関する事項
 分割をする株式会社又はその株主等に対して商法第374条ノ十七第2項第4号に規定する金額の支払に代えて新株予約権又は社債を割り当てることを定めたときは、その規定
 商法第374条ノ二十七の別段の定めをしたときは、その規定

(合併)
第181条  合併に関する条項においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 合併契約書に記載すべき事項(商法第409条第5号及び第410条第5号に掲げる事項については、更生会社の株主総会の期日を除く。)
 合併契約の相手方である株式会社の商号
 更生会社が合併により消滅する場合において、合併後存続する株式会社又は合併により設立する株式会社が更生債権者等に対して新たに払込みをさせないで合併に際して発行する新株を割り当てるとき(当該新株に代えて合併後存続する株式会社が有する自己の株式を割り当てるときを含む。)は、その割当てに関する事項
 合併により消滅する株式会社の株主等に対して商法第409条第4号又は第410条第4号に規定する金額の支払に代えて新株予約権又は社債を割り当てることを定めたときは、その規定
 商法第414条ノ三の別段の定めをしたときは、その規定

(解散)
第182条  解散に関する条項においては、その旨及び解散の時期を定めなければならない。ただし、合併による解散の場合は、この限りでない。

(新会社の設立)
第183条  株式会社の設立に関する条項においては、次に掲げる事項を定めなければならない。ただし、株式移転、新設分割又は合併により株式会社を設立する場合は、この限りでない。
 設立する株式会社(以下この条において「新会社」という。)についての商法第166条第1項第1号から第3号まで、第6号、第8号及び第9号に掲げる事項
 新会社の設立に際して発行する株式に関する商法第168条ノ二各号に掲げる事項
 前号の株式の全部又は一部が商法第222条ノ三に規定する転換予約権付株式であるときは、その転換の条件及び転換を請求することができる期間
 新会社の定款の規定(前3号に掲げるものを除く。)
 第205条第1項の規定により、更生計画の定めに従い、更生債権者等又は株主等の権利の全部又は一部が消滅した場合において、これらの者が第2号の株式の発行価額の全部又は一部の払込みをしたものとみなすときは、その旨
 第225条第3項の規定により第2号の株式の一部を発行しないで新会社を設立する場合における設立に際して発行すべき同号の株式の下限の数その他の新会社の設立の条件
 更生計画により、更生債権者等又は株主等に対して第2号の株式についての引受権を与えるときは、その旨
 更生会社から新会社に移転すべき財産及びその額
 新会社の取締役、代表取締役及び監査役(委員会等設置会社にあっては、取締役、商法特例法第21条の8第4項に規定する委員会を組織する取締役、執行役及び代表執行役)の氏名又はその選任若しくは選定の方法及び任期
 新会社が新株予約権を発行するときは、第176条各号に掲げる事項
十一  新会社が社債を発行するときは、第177条第1項各号又は第2項各号に掲げる事項
 前項第9号の任期は、一年を超えることができない。

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