第8章 遺留分/民法
(民法第4編第5編)
(明治三十一年六月二十一日法律第9号)
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最終改正:平成一五年七月一六日法律第109号
| (最終改正までの未施行法令) |
| 平成十五年七月十六日法律第109号 | (未施行) |
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民法第4編第5編別冊ノ通之ヲ定ム
此法律施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
明治二十三年法律第98号
民法財産取得編人事編ハ此法律発布ノ日ヨリ之ヲ廃止ス
(別冊)
第8章 遺留分
第1028条
兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、左の額を受ける。
一
直系尊属のみが相続人であるときは、被相続人の財産の三分の一
二
その他の場合には、被相続人の財産の二分の一
第1029条
遺留分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加え、その中から債務の全額を控除して、これを算定する。
○2
条件附の権利又は存続期間の不確定な権利は、家庭裁判所が選定した鑑定人の評価に従つて、その価格を定める。
第1030条
贈与は、相続開始前の一年間にしたものに限り、前条の規定によつてその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知つて贈与をしたときは、一年前にしたものでも、同様である。
第1031条
遺留分権利者及びその承継人は、遺留分を保全するに必要な限度で、遺贈及び前条に掲げる贈与の減殺を請求することができる。
第1032条
条件附の権利又は存続期間の不確定な権利を贈与又は遺贈の目的とした場合において、その贈与又は遺贈の一部を減殺すべきときは、遺留分権利者は、第1029条第2項の規定によつて定めた価格に従い、直ちにその残部の価額を受贈者又は受遺者に給付しなければならない。
第1033条
贈与は、遺贈を減殺した後でなければ、これを減殺することができない。
第1034条
遺贈は、その目的の価額の割合に応じてこれを減殺する。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。
第1035条
贈与の減殺は、後の贈与から始め、順次に前の贈与に及ぶ。
第1036条
受贈者は、その返還すべき財産の外、なお、減殺の請求があつた日以後の果実を返還しなければならない。
第1037条
減殺を受けるべき受贈者の無資力によつて生じた損失は、遺留分権利者の負担に帰する。
第1038条
負担附贈与は、その目的の価額の中から負担の価額を控除したものについて、その減殺を請求することができる。
第1039条
不相当な対価を以てした有償行為は、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知つてしたものに限り、これを贈与とみなす。この場合において、遺留分権利者がその減殺を請求するときは、その対価を償還しなければならない。
第1040条
減殺を受けるべき受贈者が贈与の目的を他人に譲り渡したときは、遺留分権利者にその価額を弁償しなければならない。但し、譲受人が譲渡の当時遺留分権利者に損害を加えることを知つたときは、遺留分権利者は、これに対しても減殺を請求することができる。
○2
前項の規定は、受贈者が贈与の目的の上に権利を設定した場合にこれを準用する。
第1041条
受贈者及び受遺者は、減殺を受けるべき限度において、贈与又は遺贈の目的の価額を遺留分権利者に弁償して返還の義務を免かれることができる。
○2
前項の規定は、前条第1項但書の場合にこれを準用する。
第1042条
減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があつたことを知つた時から、一年間これを行わないときは、時効によつて消滅する。相続の開始の時から十年を経過したときも、同様である。
第1043条
相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。
○2
共同相続人の一人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼさない。
第1044条
第887条第2項、第3項、第900条、第901条、第903条及び第904条の規定は、遺留分にこれを準用する。
附 則 (昭和二二年一二月二二日法律第222号)
第1条
この法律は、昭和二十三年一月一日から、これを施行する。
第2条
明治三十五年法律第37号は、これを廃止する。
第3条
この附則で、新法とは、この法律による改正後の民法をいい、旧法とは、従前の民法をいい、応急措置法とは、昭和二十二年法律第74号をいう。
第4条
新法は、別段の規定のある場合を除いては、新法施行前に生じた事項にもこれを適用する。但し、旧法及び応急措置法によつて生じた効力を妨げない。
第5条
応急措置法施行前に妻が旧法第14条第1項の規定に違反してした行為は、これを取り消すことができない。
第6条
応急措置法施行前にした隠居が旧法によつて取り消すことができる場合には、なお、旧法によつてこれを取り消すことができる。この場合には、旧法第760条の規定を適用する。
第7条
応急措置法施行前に隠居又は入夫婚姻による戸主権の喪失があつた場合には、なお、旧法第761条の規定を適用する。
第8条
新法施行前にした婚姻が旧法によつて取り消すことができる場合でも、その取消の原因である事項が新法に定めてないときは、その婚姻は、これを取り消すことができない。
第9条
新法第764条において準用する新法第747条第2項の期間は、当事者が、新法施行前に、詐欺を発見し、又は強迫を免かれた場合には、新法施行の日から、これを起算する。
第10条
日本国憲法施行後新法施行前に離婚した者の一方は、新法第768条の規定に従い相手方に対して財産の分与を請求することができる。
○2
前項の規定は、婚姻の取消についてこれを準用する。
第11条
新法施行前に生じた事実を原因とする離婚の請求については、なお、従前の例による。
○2
新法第770条第2項の規定は、前項の場合にこれを準用する。
第12条
応急措置法施行前に未成年の子が旧法第737条又は第738条の規定によつて父又は母の家に入つた場合には、その子は、成年に達した時から一年以内に従前の氏に復することができる。その子が新法施行前に成年に達した場合において、新法施行後一年以内も、同様である。
第13条
第8条、第9条及び第11条の規定は、養子縁組についてこれを準用する。
第14条
新法施行の際、現に、婚姻中でない父母が、共同して未成年の子に対して親権を行つている場合には、新法施行後も、引き続き共同して親権を行う。但し、父母は、協議でその一方を親権者と定めることができる。
○2
前項但書の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家事審判所は、父又は母の請求によつて協議に代わる審判をすることができる。
○3
新法第819条第6項の規定は、第1項但書又は前項の規定によつて親権者が定められた場合にこれを準用する。
第15条
応急措置法施行前に、親権を行う母が、旧法第886条の規定に違反してし、又は同意を与えた行為は、これを取り消すことができない。
第16条
第21条の規定は、応急措置法施行前に親権を行つていた継父、継母又は嫡母についてこれを準用する。
第17条
新法施行前に親族会員と親権に服した子との間に財産の管理について生じた債権については、なお、旧法第894条の規定を適用する。
第18条
新法施行前に母が旧法の規定によつて子の財産の管理を辞した場合において、新法施行の際その子のためにまだ後見が開始していないときは、その辞任は、新法施行後は、その効力を有しない。
第19条
新法施行の際現に旧法第902条の規定によつて父母の一方が後見人であるとき、又は旧法第904条の規定によつて選任された後見人があるときは、その後見人は、新法施行のため、当然にはその地位を失うことはない。但し、新法施行によつて後見が終了し、又は新法による法定後見人があるときは、当然その地位を失う。
第20条
前条の規定は、後見監督人及び保佐人についてこれを準用する。
第21条
新法施行前に、後見人が、旧法第929条の規定に違反してし、又は同意を与えた行為は、なお、旧法によつてこれを取り消すことができる。
第22条
第17条の規定は、親族会員と被後見人又は準禁治産者との間にこれを準用する。
第23条
新法施行前にされた親族会の決議に対する不服については、なお、旧法を適用する。
○2
前項の規定によつて親族会の決議を取り消す判決が確定した場合でも、親族会であらたに決議をすることは、これを認めない。
第24条
新法施行前に扶養に関してされた判決については、新法第880条の規定を準用する。
第25条
応急措置法施行前に開始した相続に関しては、第2項の場合を除いて、なお、旧法を適用する。
○2
応急措置法施行前に家督相続が開始し、新法施行後に旧法によれば家督相続人を選定しなければならない場合には、その相続に関しては、新法を適用する。但し、その相続の開始が入夫婚姻の取消、入夫の離婚又は養子縁組の取消によるときは、その相続は、財産の相続に関しては開始しなかつたものとみなし、第28条の規定を準用する。
第26条
応急措置法施行の際における戸主が婚姻又は養子縁組によつて他家から入つた者である場合には、その家の家附の継子は、新法施行後に開始する相談に関しては、嫡出である子と同一の権利義務を有する。
○2
前項の戸主であつた者について応急措置法施行後新法施行前に相続が開始した場合には、前項の継子は、相続人に対して相続財産の一部の分配を請求することができる。この場合には、第27条第2項及び第3項の規定を準用する。
○3
前2項の規定は、第1項の戸主であつた者が応急措置法施行後に婚姻の取消若しくは離婚又は縁組の取消若しくは離縁によつて氏を改めた場合には、これを適用しない。
第27条
第25条第2項本文の場合を除いて、日本国憲法公布の日以後に戸主の死亡による家督相続が開始した場合には、新法によれば共同相続人となるばずであつた者は、家督相続人に対して相続財産の一部の分配を請求することができる。
○2
前項の規定による相続財産の分配について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家事審判所に対し協議に代わる処分を請求することができる、但し、新法施行の日から一年を経過したときは、この限りでない。
○3
前項の場合には、家事審判所は、相続財産の状態、分配を受ける者の員数及び資力、被相続人の生前行為又は遺言によつて財産の分配を受けたかどうかその他一切の事情を考慮して、分配をさせるべきかどうか並びに分配の額及び方法を定める。
第28条
応急措置法施行の際戸主であつた者が応急措置法施行後に婚姻の取消若しくは離婚又は養子縁組の取消若しくは離縁によつて氏を改めた場合には、配偶者又は養親、若し配偶者又は養親がないときは新法によるその相続人は、その者に対し財産の一部の分配を請求することができる。この場合には、前条第2項及び第3項の規定を準用する。
第29条
推定の家督相続人又は遺産相続人が旧法第975条第1項第1号又は第998条の規定によつて廃除されたときは、新法の適用については、新法第892条の規定によつて廃除されたものとみなす。
第30条
旧法第978条(旧法第1000条において準用する場合を含む。)の規定によつて遺産の管理についてした処分は、相続が第25条第2項本文の規定によつて新法の適用を受ける場合には、これを新法第895条の規定によつてした処分とみなす。
第31条
応急措置法施行前に分家又は廃絶家再興のため贈与された財産は、新法第903条の規定の適用については、これを生計の資本として贈与された財産とみなす。
第32条
新法第906条及び第907条の規定は、第25条第1項の規定によつて遺産相続に関し旧法を適用する場合にこれを準用する。
第33条
新法施行前に旧法第1079条第1項の規定に従つてした遺言で、同条第2項の規定による確認を得ないものについては、新法第979条第2項及び第3項の規定を準用する。
○2
新法施行前に海軍所属の艦船遭難の場合に旧法第1081条において準用する旧法第1079条第1項の規定に従つてした遺言で、同条第2項の規定による確認を得ないものについても、前項と同様である。
附 則 (昭和二三年一二月二一日法律第260号) 抄
第10条
この法律は、昭和二十四年一月一日から施行する。
第19条
民法の一部を改正する法律(昭和二十二年法律第222号)附則第14条第2項又は第27条第3項(同法附則第25条第2項但書、第26条第2項及び第28条において準用する場合を含む。)の規定によつて家事審判所が行うべき審判は、この法律施行後は、家庭裁判所が行う。
附 則 (昭和二四年五月三一日法律第141号) 抄
1
この法律は、昭和二十四年六月一日から施行する。
附 則 (昭和二五年五月一日法律第123号) 抄
1
この法律は、公布の日から施行する。
附 則 (昭和三七年三月二九日法律第40号) 抄
(施行期日)
1
この法律は、昭和三十七年七月一日から施行する。
(経過規定)
2
この法律による改正後の民法は、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、従前の民法によつて生じた効力を妨げない。
附 則 (昭和五一年六月一五日法律第66号) 抄
(施行期日)
1
この法律は、公布の日から施行する。
(民法の一部改正に伴う経過措置)
2
この法律の施行前三月以内に離婚し、又は婚姻が取り消された場合における第1条の規定による改正後の民法第767条第2項(同法第749条及び第771条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同項中「離婚の日から三箇月以内」とあるのは、「民法等の一部を改正する法律(昭和五十一年法律第66号)の施行の日から三箇月以内」とする。
附 則 (昭和五四年一二月二〇日法律第68号) 抄
(施行期日)
第1条
この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第4条
この法律の施行前にした行為及び前条の規定により従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (昭和五五年五月一七日法律第51号) 抄
(施行期日)
1
この法律は、昭和五十六年一月一日から施行する。
(民法の一部改正に伴う経過措置)
2
この法律の施行前に開始した相続に関しては、なお、第1条の規定による改正前の民法の規定を適用する。
附 則 (昭和六二年九月二六日法律第101号)
(施行期日)
第1条
この法律は、昭和六十三年一月一日から施行する。
(民法の一部改正に伴う経過措置の原則)
第2条
改正後の民法(以下「新法」という。)の規定は、次条の規定による場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、改正前の民法の規定によつて生じた効力を妨げない。
(縁組の取消しに関する経過措置)
第3条
新法第806条の2及び第806条の3の規定は、この法律の施行前にした縁組には適用しない。
(離縁等の場合の氏に関する経過措置)
第4条
この法律の施行前三月以内に離縁をし、又は縁組が取り消された場合における新法第816条第2項(新法第808条第2項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、新法第816条第2項中「離縁の日から三箇月以内」とあるのは、「民法等の一部を改正する法律(昭和六十二年法律第101号)の施行の日から三箇月以内」とする。
附 則 (平成元年六月二八日法律第27号) 抄
(施行期日)
1
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附 則 (平成一一年一二月八日法律第149号)
(施行期日)
第1条
この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、第969条、第972条、第976条及び第979条の改正規定、第969条の次に一条を加える改正規定並びに次条の規定は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。
(民法の一部改正に伴う経過措置の原則)
第2条
この法律による改正後の民法(次条において「新法」という。)の規定は、次条第3項の規定による場合を除き、当該改正規定の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、改正前の民法(次条において「旧法」という。)の規定によって生じた効力を妨げない。
(禁治産及び準禁治産の宣告等に関する経過措置)
第3条
旧法の規定による禁治産の宣告は新法の規定による後見開始の審判と、当該禁治産の宣告を受けた禁治産者並びにその後見人及び後見監督人は当該後見開始の審判を受けた成年被後見人並びにその成年後見人及び成年後見監督人とみなす。
2
旧法の規定による心神耗弱を原因とする準禁治産の宣告は新法の規定による保佐開始の審判と、当該準禁治産の宣告を受けた準禁治産者及びその保佐人は当該保佐開始の審判を受けた被保佐人及びその保佐人とみなす。
3
前項に規定する準禁治産者以外の準禁治産者及びその保佐人に関する民法の規定の適用については、第846条、第974条及び第1009条の改正規定を除き、なお従前の例による。
4
旧法の規定による禁治産又は準禁治産の宣告の請求(この法律の施行前に当該請求に係る審判が確定したものを除く。)は、新法の規定による後見開始又は保佐開始の審判の請求とみなす。
附 則 (平成一五年七月一六日法律第109号) 抄
(施行期日)
第1条
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(民法の一部改正に伴う経過措置)
第13条
前条の規定の施行前にされた婚姻の取消し及び養子縁組の取消しの請求については、なお従前の例による。
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第8章 遺留分/民法