第1節 再生手続開始の申立て(第21条―第32条)/民事再生法
(平成十一年十二月二十二日法律第225号)
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最終改正:平成一五年八月一日法律第138号
| (最終改正までの未施行法令) |
| 平成十五年八月一日法律第134号 | (未施行) |
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第1節 再生手続開始の申立て
(再生手続開始の申立て)
第21条
債務者に破産の原因たる事実の生ずるおそれがあるときは、債務者は、裁判所に対し、再生手続開始の申立てをすることができる。債務者が事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないときも、同様とする。
2
前項前段に規定する場合には、債権者も、再生手続開始の申立てをすることができる。
(破産等の申立義務と再生手続開始の申立て)
第22条
他の法律によって法人の理事又はこれに準ずる者がその法人に対して破産又は特別清算開始の申立てをしなければならない場合においても、再生手続開始の申立てをすることを妨げない。
(疎明)
第23条
再生手続開始の申立てをするときは、再生手続開始の原因たる事実を疎明しなければならない。
2
債権者が、前項の申立てをするときは、その有する債権の存在をも疎明しなければならない。
(費用の予納)
第24条
再生手続開始の申立てをするときは、申立人は、再生手続の費用として裁判所の定める金額を予納しなければならない。
2
費用の予納に関する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
(再生手続開始の条件)
第25条
次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、再生手続開始の申立てを棄却しなければならない。
一
再生手続の費用の予納がないとき。
二
裁判所に破産手続、整理手続又は特別清算手続が係属し、その手続によることが債権者の一般の利益に適合するとき。
三
再生計画案の作成若しくは可決の見込み又は再生計画の認可の見込みがないことが明らかであるとき。
四
不当な目的で再生手続開始の申立てがされたとき、その他申立てが誠実にされたものでないとき。
(他の手続の中止命令等)
第26条
裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、再生手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、次に掲げる手続の中止を命ずることができる。ただし、第2号に掲げる手続については、その手続の申立人である再生債権者に不当な損害を及ぼすおそれがない場合に限る。
一
再生債務者についての破産手続、整理手続又は特別清算手続
二
再生債権に基づく強制執行、仮差押え若しくは仮処分又は再生債権を被担保債権とする留置権(商法の規定によるものを除く。)による競売(次条、第29条及び第39条において「再生債権に基づく強制執行等」という。)の手続で、再生債務者の財産に対して既にされているもの
三
再生債務者の財産関係の訴訟手続
四
再生債務者の財産関係の事件で行政庁に係属しているものの手続
2
裁判所は、前項の規定による中止の命令を変更し、又は取り消すことができる。
3
裁判所は、再生債務者の事業の継続のために特に必要があると認めるときは、再生債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人)の申立てにより、担保を立てさせて、第1項第2号の規定により中止した手続の取消しを命ずることができる。
4
第1項の規定による中止の命令、第2項の規定による決定及び前項の規定による取消しの命令に対しては、即時抗告をすることができる。
5
前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
6
第4項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その決定書を当事者に送達しなければならない。
(再生債権に基づく強制執行等の包括的禁止命令)
第27条
裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場合において、前条第1項の規定による中止の命令によっては再生手続の目的を十分に達成することができないおそれがあると認めるべき特別の事情があるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、再生手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、すべての再生債権者に対し、再生債務者の財産に対する再生債権に基づく強制執行等の禁止を命ずることができる。ただし、事前に又は同時に、再生債務者の主要な財産に関し第30条第1項の規定による保全処分をした場合又は第54条第1項の規定若しくは第79条第1項の規定による処分をした場合に限る。
2
前項の規定による禁止の命令(以下「包括的禁止命令」という。)が発せられた場合には、再生債務者の財産に対して既にされている再生債権に基づく強制執行等の手続は、中止する。
3
裁判所は、包括的禁止命令を変更し、又は取り消すことができる。
4
裁判所は、再生債務者の事業の継続のために特に必要があると認めるときは、再生債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人)の申立てにより、担保を立てさせて、第2項の規定により中止した再生債権に基づく強制執行等の手続の取消しを命ずることができる。
5
包括的禁止命令、第3項の規定による決定及び前項の規定による取消しの命令に対しては、即時抗告をすることができる。
6
前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
7
包括的禁止命令が発せられたときは、再生債権については、当該命令が効力を失った日の翌日から二月を経過する日までの間は、時効は、完成しない。
(包括的禁止命令に関する公告及び送達等)
第28条
包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、かつ、その決定書を再生債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人。次項において同じ。)及び申立人に、その決定の主文を記載した書面を知れている再生債権者及び再生債務者(保全管理人が選任されている場合に限る。)に、それぞれ送達しなければならない。この場合において、決定書の送達については、第10条第4項及び第5項の規定は、適用しない。
2
包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定は、再生債務者に対する決定書の送達がされた時から、効力を生ずる。
3
前条第4項の規定による取消しの命令及び同条第5項の即時抗告についての裁判(包括的禁止命令を変更し、又は取り消す旨の決定を除く。)があった場合には、その決定書を当事者に送達しなければならない。
(包括的禁止命令の解除)
第29条
裁判所は、包括的禁止命令を発した場合において、再生債権に基づく強制執行等の申立人である再生債権者に不当な損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該再生債権者の申立てにより、当該再生債権者に対しては包括的禁止命令を解除する旨の決定をすることができる。この場合には、当該再生債権者は、再生債務者の財産に対する再生債権に基づく強制執行等をすることができ、包括的禁止命令が発せられる前に当該再生債権者がした再生債権に基づく強制執行等の手続は、続行する。
2
前項の規定による解除の決定を受けた者に対する第27条第7項の規定の適用については、同項中「当該命令が効力を失った日」とあるのは、「第29条第1項の規定による解除の決定があった日」とする。
3
第1項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
4
前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
5
第1項の申立てについての裁判及び第3項の即時抗告についての裁判があった場合には、その決定書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第10条第3項の規定は、適用しない。
(仮差押え、仮処分その他の保全処分)
第30条
裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場合には、利害関係人の申立てにより又は職権で、再生手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、再生債務者の業務及び財産に関し、仮差押え、仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。
2
裁判所は、前項の規定による保全処分を変更し、又は取り消すことができる。
3
第1項の規定による保全処分及び前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
4
前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
5
第3項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その決定書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第10条第3項の規定は、適用しない。
6
裁判所が第1項の規定により再生債務者が再生債権者に対して弁済その他の債務を消滅させる行為をすることを禁止する旨の保全処分を命じた場合には、再生債権者は、再生手続の関係においては、当該保全処分に反してされた弁済その他の債務を消滅させる行為の効力を主張することができない。ただし、再生債権者が、その行為の当時、当該保全処分がされたことを知っていたときに限る。
(担保権の実行としての競売手続の中止命令)
第31条
裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場合において、再生債権者の一般の利益に適合し、かつ、競売申立人に不当な損害を及ぼすおそれがないものと認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、相当の期間を定めて、第53条第1項に規定する再生債務者の財産の上に存する担保権の実行としての競売の手続の中止を命ずることができる。ただし、その担保権によって担保される債権が共益債権又は一般優先債権であるときは、この限りでない。
2
裁判所は、前項の規定による中止の命令を発する場合には、競売申立人の意見を聴かなければならない。
3
裁判所は、第1項の規定による中止の命令を変更し、又は取り消すことができる。
4
第1項の規定による中止の命令及び前項の規定による変更の決定に対しては、競売申立人に限り、即時抗告をすることができる。
5
前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
6
第4項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その決定書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第10条第3項の規定は、適用しない。
(再生手続開始の申立ての取下げの制限)
第32条
再生手続開始の申立てをした者は、再生手続開始の決定前に限り、当該申立てを取り下げることができる。この場合において、第26条第1項の規定による中止の命令、包括的禁止命令、第30条第1項の規定による保全処分、前条第1項の規定による中止の命令、第54条第1項若しくは第79条第1項の規定による処分又は第197条第1項の規定による中止の命令がされた後は、裁判所の許可を得なければならない。
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