第1節 再生債権者の権利(第84条―第93条)/民事再生法
(平成十一年十二月二十二日法律第225号)
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最終改正:平成一五年八月一日法律第138号
| (最終改正までの未施行法令) |
| 平成十五年八月一日法律第134号 | (未施行) |
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第1節 再生債権者の権利
(再生債権となる請求権)
第84条
再生債務者に対し再生手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権は、再生債権とする。
2
次に掲げる請求権も、再生債権とする。
一
再生手続開始後の利息の請求権
二
再生手続開始後の不履行による損害賠償及び違約金の請求権
三
再生手続参加の費用の請求権
(再生債権の弁済の禁止)
第85条
再生債権については、再生手続開始後は、この法律に特別の定めがある場合を除き、再生計画の定めるところによらなければ、弁済をし、弁済を受け、その他これを消滅させる行為(免除を除く。)をすることができない。
2
再生債務者を主要な取引先とする中小企業者が、その有する再生債権の弁済を受けなければ、事業の継続に著しい支障を来すおそれがあるときは、裁判所は、再生計画認可の決定が確定する前でも、再生債務者等の申立てにより又は職権で、その全部又は一部の弁済をすることを許可することができる。
3
裁判所は、前項の規定による許可をする場合には、再生債務者と同項の中小企業者との取引の状況、再生債務者の資産状態、利害関係人の利害その他一切の事情を考慮しなければならない。
4
再生債務者等は、再生債権者から第2項の申立てをすべきことを求められたときは、直ちにその旨を裁判所に報告しなければならない。この場合において、その申立てをしないこととしたときは、遅滞なく、その事情を裁判所に報告しなければならない。
5
少額の再生債権を早期に弁済することにより再生手続を円滑に進行することができるとき、又は少額の再生債権を早期に弁済しなければ再生債務者の事業の継続に著しい支障を来すときは、裁判所は、再生計画認可の決定が確定する前でも、再生債務者等の申立てにより、その弁済をすることを許可することができる。
(再生債権者の手続参加)
第86条
再生債権者は、その有する再生債権をもって再生手続に参加することができる。
2
破産法第24条から第29条までの規定は、再生手続が開始された場合における再生債権者の権利の行使について準用する。この場合において、同法第24条、第25条、第26条第1項本文、第28条及び第29条本文中「破産ノ宣告」とあり、並びに同法第24条、第25条及び第28条中「破産宣告」とあるのは「再生手続ノ開始」と、同法第24条、第25条、第26条第1項、第28条及び第29条ただし書中「破産債権者」とあるのは「再生債権者」と、同法第24条中「各破産財団ニ対シ」とあるのは「各再生手続ニ於テ」と、同法第26条第3項中「破産者」とあるのは「再生債務者」と読み替えるものとする。
(再生債権者の議決権)
第87条
再生債権者は、次に掲げる債権の区分に従い、それぞれ当該各号に定める金額に応じて、議決権を有する。
一
再生手続開始後に期限が到来すべき確定期限付債権で無利息のもの 再生手続開始の時から期限に至るまでの期間の年数(その期間に一年に満たない端数があるときは、これを切り捨てるものとする。)に応じた債権に対する法定利息を債権額から控除した額
二
金額及び存続期間が確定している定期金債権 各定期金につき前号の規定に準じて算定される額の合計額(その額が法定利率によりその定期金に相当する利息を生ずべき元本額を超えるときは、その元本額)
三
次に掲げる債権 再生手続開始の時における評価額
イ 再生手続開始後に期限が到来すべき不確定期限付債権で無利息のもの
ロ 金額又は存続期間が不確定である定期金債権
ハ 金銭の支払を目的としない債権
ニ 金銭債権で、その額が不確定であるもの又はその額を外国の通貨をもって定めたもの
ホ 条件付債権
ヘ 再生債務者に対して行うことがある将来の請求権
四
前3号に掲げる債権以外の債権 債権額
2
前項の規定にかかわらず、再生債権者は、第84条第2項に掲げる請求権及び第97条に規定する再生手続開始前の罰金等については、議決権を有しない。
(別除権者の手続参加)
第88条
別除権者は、その別除権の行使によって弁済を受けることができない債権の部分についてのみ、再生債権者として、その権利を行うことができる。ただし、第53条第1項に規定する担保権によって担保される債権の全部又は一部が再生手続が開始された後に担保されないこととなった場合には、その債権の当該全部又は一部について、再生債権者として、その権利を行うことを妨げない。
(再生債権者が外国で受けた弁済)
第89条
再生債権者は、再生手続開始の決定があった後に、再生債務者の財産で外国にあるものに対して権利を行使したことにより、再生債権について弁済を受けた場合であっても、その弁済を受ける前の債権の全部をもって再生手続に参加することができる。
2
前項の再生債権者は、他の再生債権者が自己の受けた弁済と同一の割合の弁済を受けるまでは、再生手続により、弁済を受けることができない。
3
第1項の再生債権者は、外国において弁済を受けた債権の部分については、議決権を行使することができない。
(代理委員)
第90条
再生債権者は、裁判所の許可を得て、共同して又は各別に、一人又は数人の代理委員を選任することができる。
2
代理委員は、これを選任した再生債権者のために、再生手続に属する一切の行為をすることができる。
3
代理委員が数人あるときは、共同してその権限を行使する。ただし、第三者の意思表示は、その一人に対してすれば足りる。
4
裁判所は、代理委員の権限の行使が著しく不公正であると認めるときは、第1項の許可を取り消すことができる。
(報償金等)
第91条
裁判所は、再生債権者若しくは代理委員又はこれらの者の代理人が再生債務者の再生に貢献したと認められるときは、再生債務者等の申立てにより又は職権で、再生債務者等が、再生債務者財産から、これらの者に対し、その事務処理に要した費用を償還し、又は報償金を支払うことを許可することができる。
2
前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
(相殺権)
第92条
再生債権者が再生手続開始当時再生債務者に対して債務を負担する場合において、債権及び債務の双方が再生債権の届出期間の満了前に相殺に適するようになったときは、再生債権者は、その期間内に限り、再生手続によらないで、相殺をすることができる。債務が期限付であるときも、同様とする。
2
破産法第103条の規定は、前項の規定による相殺について準用する。この場合において、同条第1項前段中「破産債権者」とあるのは「再生債権者」と、「破産宣告」とあるのは「再生手続ノ開始」と読み替えるものとする。
(相殺の禁止)
第93条
次に掲げる場合には、相殺をすることができない。
一
再生債権者が再生手続開始後に再生債務者に対して債務を負担したとき。
二
再生債権者が支払の停止又は破産、再生手続開始、整理開始若しくは特別清算開始の申立て(以下この条において「支払の停止等」という。)があったことを知って再生債務者に対して債務を負担したとき。ただし、その負担が法定の原因に基づくとき、再生債権者が支払の停止等があったことを知った時より前に生じた原因に基づくとき、又は破産宣告、再生手続開始、整理開始若しくは特別清算開始のいずれの時よりも一年以上前に生じた原因に基づくときは、この限りでない。
三
再生債務者に対して債務を負担する者が再生手続開始後に他人の再生債権を取得したとき。
四
再生債務者に対して債務を負担する者が支払の停止等があったことを知って再生債権を取得したとき。ただし、その取得が法定の原因に基づくとき、再生債権者が支払の停止等があったことを知った時より前に生じた原因に基づくとき、又は破産宣告、再生手続開始、整理開始若しくは特別清算開始のいずれの時よりも一年以上前に生じた原因に基づくときは、この限りでない。
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